広島市西区古江の学習塾 愛すべき生徒たちに捧げます


by mt_over164
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キミと出会った奇跡がこの胸に溢れているから

広島ブログ

「お父さん、K学院高校に行きたいん」

中3の娘が唐突に口を開いた。

「何を急に」

当然、公立高校を目指してると思ってた

わたしの夕食の手は止まった。


「だいだい公立高校しかダメだって言ったろ」

「公立じゃダメなん。K学院に行きたいん。

K学院で吹奏楽やりたいん」

「だめだ。勉強から逃げてるだけだろ。

お前はいつもそうだ。逃げてばかりじゃないか。

最後まで頑張ってみろ」

少し感情的に声を荒らげてしまった。

娘の目をまともに見ることはできなかった。

「違う、逃げてなんかない。吹奏楽続けたいんよ。真剣に考えた!」

立ち上がりながら1枚のチケットを差し出してきた。

「お父さんも行ったら分かるから!」

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6月26日日曜日、小雨の降る中

さすがに気になって文化交流会館にやってきた。

「K学院吹奏楽部 第23回定期演奏会」の看板が掲げてある。

大ホールに足を運ぶと

既に大勢の観客で埋めつくされていた。


プログラムは1部と2部に分かれ、

1部はどちらかといえば重厚な吹奏楽。

2部はよく耳にするポップスとかジャズとか。


それはまさしくレベルの高い演奏だった。

当たり前だが中学のクラブの域は遥かに超えている。

そればかりではなく

曲目の構成も

ハツラツとしたダンス、合唱も

観客を楽しませるに十分なパフォーマンスだ。

いつの間にか私も大勢の方々と一緒に

拍手をしたり、笑ったり、手拍子を打ったり

その魅力に取り込まれてしまっていた。


あの子がやりたいのはこれだったのか。

公立高校が全てだと思っていたが。

私立高校はお金がかかるからと思っていたし

現実そうだろう。

しかし、お金に代えられないものを

今確かに見ているように思った。

気持ちが揺らいでいた。


ふと娘が目の前のビッグバンドのどこかで

演奏してくれているような気がした。


「お父さん」

帰り際、会館の出口で待ち受けていた娘に出くわした。

「どうだった?お父さん」

そう尋ねられてもまだ迷いはあった。

が、彼女の目を見ていると

自然に口が開いた。

「K学院だって勉強しなきゃ入れんだろ。

しっかり頑張んなさい」

「うん。お父さん、ありがとう」

それだけの言葉を交わして、わたしはその場を立ち去った。

まあ今日のところはいいか。

まだ納得はしてないんだけどな。


見上げると空が眩しかった。


そんな迷えるお父さんもいらっしゃったのではないでしょうか。

それほど素晴らしい演奏会でした。


ウチの子供が「K学院で吹奏楽やりたい」と言ったら

迷わずに

「行きなさい。頑張りなさい。大亀先生によろしく」と言います。

「その代わり特待生で入れるように」と念も押します。


残念ながら子供いませんが。

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by mt_over164 | 2011-06-26 19:19 | 出来事